「自ら行動して変わろう」
そんなことが書いてある本「チーズはどこへ消えた?」を読書。
確かに書いてあることはわかるが、
でもこの本だけ鵜呑みにしてはいけないと感じた。
その違和感を覚えた部分について書き綴る。
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0. 著書のあらすじ
本書は3部構成である。
はじめは導入部。
第2部では本編であるチーズにまつわる物語が聴く。
第3部ではその物語に対するディスカッションである。
その物語はねずみ2匹と小人2人のお話。
ある日、ねずみたちと小人たちは山盛りのチーズを見つけた。
毎日毎日そのチーズを食べていたので、ある日そのチーズが消えてしまった。
そしてチーズを巡って、ねずみたち、小人たちの行動の違いに注目した作品である。
この本におけるチーズは「夢」「お金」などに置き換えることができる。
なお著書では「変化に敏感になって恐れずに行動することでチーズ(夢や希望)を手に入る」と述べており、行動することを賛美している。
確かにそれを理解するのには説得力はある物語だ。
でもこの話は万人に当てはまる話ではない。
そして考えもせずただ行動するだけでは理性のない獣である。
なので少なくとも次の3つを考えた上で行動を起こすべき。
1. チーズ(夢)を手に入れる以外の幸せが他にないか
2. 適切に自分の周りの状況確認すること
3. 的確な行動をすること
1. チーズ(夢)を手に入れる以外の幸せが他にないか
この話ではチーズが無くなったので、登場人物(の一部)は新しいチーズを探しに行く。
自分から行動してチーズを探すと言ったものだ。
でも考えてみると、人生にはチーズ「夢」「お金」以外にも大切だと思うものがあるのではないか。
たとえば一番チーズが好きだが、ヨーグルトが近くで食べられれば良いって人や牛乳が飲めればいいって人だっている。
それも同じように、遠い夢は叶わなかった。
だけど近くに幸せを見つける人だっているし、それはそれで幸せなことではないか。
全員が全員チーズ (夢やお金) を追い求めて行動しろというのは違う。
2. 適切に自分の周りの状況確認すること
物語では最初に見つけたチーズが減っていること(状況が悪くなっていること)に気づかずにいた。そしてある日、チーズが無くなったしまった。
チーズが減っている、無くなってきている といった些細な変化に敏感に動くべきと著書は綴る。
でもこの物語ではチーズが減っている、すなわち状況が悪化してきている場合のことしか書いていない。
でも実際は自分が動かなくても好転することもありえる。それが人生だ。
例えばコロナウイルスの影響で旅行会社などは経営悪化したが、半導体製造会社は好調といった運に左右される場面もある。
このように好転するか悪化するかは運が絡むが、適切に自分の周りの状況を確認することで予測できることもある。
現状確認せずに、チーズが減らないと思いこんでいたことが実際は減っていたらそれは問題だ。
だが、状況確認した結果、近くに牛が通っていることがわかりチーズが大量に作れる状況であればわざわざ他の場所にチーズを探しにいく必要はない。
自分の周りの状況をきちんと確認してから動かどうかを決めよう。
3. 的確な行動をすること
じゃあ、チーズを本当に求めたくて、このままの状況だと前に進まないことを察知した。
じゃあ行動しよう。
と言いたいが、その時的確な行動をする必要がある。
簡単に言うと金が欲しいがために人を騙したり、被害を加えたりしてはいけない。
また、仕事でうつ病になった人が焦っていきなり転職を考えたり、突拍子もない変なビジネスに関わろうとする場合がある。
でもそういう人は転職して後悔したり、変なビジネスで騙されたりするだろう。
うつ病は脳の病気、なので的確な行動ができないようになってしまっている。
そんななかで1番良いのは、まず休むという行動である。冷静になってから次のことを考えよう。
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4. 終わりに
内容は「チーズを手に入れるためには、変化に敏感になって恐れずに行動しろ」ということを称賛するような著書となっている。
ディスカッションでも「行動する」ことを賛美しているためより一層、行動する大切さをよりアピールしている。
その内容自体、当てはまる部分もある。
だが、実際の人生はもっと複雑なものであり、状況は変化するものであるし、チーズだけが人生の全てではないことを肝に銘じたい。
あとすごく残念なのは、情報商材屋がこの本の一部分だけを抜き取って「とにかく動け!行動しろ!」って言っていること。
この本だけ鵜呑みにしてると情報商材屋に騙されるよ。